知っているようで、知らない素朴な疑問にお答えします。
その他
(お答えします)
アルカリ骨材反応とは、コンクリート中のアルカリと、骨材に含まれる反応性物質との間で起こる化学反応です。アルカリ骨材反応には、現在のところ3種類あることが知られていますが、そのほとんどはアルカリ・シリカ反応によるものです。
アルカリ・シリカ反応とは、アルカリ溶液中の水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどと、骨材中の反応性シリカとが反応することです。このとき、骨材の表面に生成された珪酸ナトリウムが周囲から水を吸収して、膨張します。膨張圧やセメントペーストの水圧変化が発生し、コンクリートの変形やひび割れなどの現象として現れます。
反応する鉱物としては、火山ガラス・玉随・トリディマイト・クリストバライト・隠微晶質シリカ・波動消光を示す石英などがあります。ですから、アルカリ骨材反応を防ぐ第一の方法は、このような鉱物を含まない骨材を使用することです。しかし、反応性鉱物を検出することは容易でないため、アルカリ量の少ないセメントを用いたり、水の過剰な供給を遮断する表面処理などの工夫がなされています。
関連サイト: 日本コンクリート工学協会(外部サイト)