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技術ニュース79 表面波探査
(Q)
表面波探査とはどんな技術ですか?
(A)
地表を叩くなどしてレイリー波と呼ばれる表面波を発生させ,比較的浅い地下構造を調べる技術です。
(Q)
地下の何が分かるのですか?
(A)
表面波は震源付近の地下構造ではなく、測定地点直下のS波速度構造に依存し、データ解析によりS波速度構造が求まります。
(Q)
震源地に依存しない表面波とはどのような波ですか?
(A)
自然地震では、震源が浅い地震で発生し、P波(縦波)、S波(横波)の次にゆったりとした周期で伝播してきます。P波やS波は実体波と呼ばれ、震源で発生したP波、S波がそのまま地中を伝播していきます。表面波は、地下構造が水平多層構造をしているとき、そこを通過するP波、S波などによって造り出される波動現象です。そのため、地中にトンネルがあると、その直上で表面波の一部が消失しますが、トンネルを通過すると再び出現します。また、震源付近では表面波は発生していません。下図のように、震源から少し離れて出現し、周波数ごとに伝播状況が異なります。
実体波と表面波の伝播イメージ
(Q)
弾性波を用いた探査には屈折法弾性波探査がありますが、表面波探査との適用法の違いは何ですか?
(A)
まず、得られる結果が異なります。表面波探査はS波速度構造が得られ、S波だけですが上図のような詳細な断面が得られます。それに対し、屈折法は震源と受振器を変えれば、P波、S波どちらの速度構造も得られますが一般に2層~3層からなる構造しか得られず、しかも遠隔発震も含めた測線長の1/4程度の範囲しか結果が得られません。
しかし、表面波探査が複雑な地形、急斜面では適用が難しいのに対し、屈折法はかなりの急勾配でも作業可能です。
(Q)
表面波探査の探査深度を教えてください。
(A)
今、一番普及しているカケヤなどを震源とした手法では1m以深、10~15m程度まで、最大で約20mと考えた方が良いでしょう。地盤によって異なります。
表面波探査のデータ取得からデータ処理
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